口コミで話題のマザーハンド手袋とはどんなもの?


マザーハンド手袋とは、有限会社ラッシュが販売している天然素材の浴用手袋(ボディタオル)になります。

 

ラッシュと聞けば、石鹸で有名なLUSH(ラッシュ)を思い浮かべる方がいらっしゃると思いますが、全く別の会社です。

有限会社ラッシュの製品が扱う商品は国産品(日本製)で、マザーハンド手袋も例外ではありません。

ちなみに、マザーハンド手袋は、

母の手ざわり-優しい気持ちで体を洗う(思いやりいっぱいのマザータッチ)母の手洗い感覚の浴用手袋をお届けします。

アマゾンからの引用

 

というコンセプトで作られて販売されています。

 

手袋に使われている天然素材は、絹、綿、麻で、綿についてはオーガニックタイプがあります。

裏地は劣化を防止したり、強度を増すために化繊(ポリエステル素材)が使われているものの、素肌に触れる部分に天然素材が使われた肌触りがよいパイル地(タオル地)の手袋のため、体の隅々を包み込んで洗うことができます。

また、両手を使って洗えるので自分自身で使うだけでなく、赤ちゃんの沐浴や高齢の方や体が不自由で介助が必要な方にぴったりです。

手袋タイプのボディタオルなので、顔や頭(頭髪)にも使えて、入浴の間はかなり重宝できそうです。

ただし、サイズはレディースのみの展開となります。

 

ちなみに、私自身、ボディーソープや石けんを体の洗浄で使った場合、よほど洗浄力が弱くない限りこれらの洗浄剤で十分体の汚れは基本的には十分落ちると思っていますし、洗い方によっては角質を痛める可能性もあったりします。

また、基本的には体をそれ程洗わなくても、皮膚の常在菌によってある程度清潔が保たれているからです。

 

そうはいっても、タオルを使ってきて何かないと洗いにくいという方もおられると思いますし、自分以外の赤ちゃんや高齢者などを洗う時、何かあったほうが断然洗いやすいということもあります。

また、洗浄剤をわずお湯だけで洗った場合、特に足先などのような部分で、時々角質のざらつきがきになることもあります。

そして、湯シャン(お湯だけで髪を洗うこと)では、何か布やタオルのように体を拭うものがあったほうが頭皮の汚れや外部からの汚れを落とせますし、何よりも髪の毛が指先に絡みつきません(手袋に絡みつくのが気にはなったりすんですけどね….)。

→湯シャンって何?

 

こういった理由から、体を物理的に洗うものがあったほうがいいかなと思って、両手が使える手袋タイプの浴用タオル、浴用手袋のマザーハンドタオルをご紹介することにしました。

 

マザーハンドの種類について

マザーハンド手袋は、体に触れる部分ついては全て天然素材100%でできています。

素材別で、種類のタイプがあります。

 

  • マザーハンド マイルド 絹(シルク) 100%  浴用手袋
  • マザーハンド(ソフト)綿 100%
  • マザーハンド オーガニックコットン100% 浴用手袋
  • マザーハンド(少しハード) 100%

私も綿タイプとオーガニックコットンタイプを使っています。

私の場合、頭髪を洗うときには比較的力を入れて洗ってしまう傾向があるみたいで、普通の綿手袋だと数回程度で穴を開けてしまっていました。

絹タイプのマザーハンド手袋を連続して使ってみたところ、裏地(内側)素材のおかけで1ヶ月は確実に使えました。

コットンタイプ(私の場合は、オーガニックコットンですが)は連続して使ったことはありませんが、絹タイプよりも厚手につくられているので、さらに長持ちするかと思います。

マザーハンド手袋の素材別の違いについて

ちなみに、それぞれの使い心地や特徴は次のようになります。

マザーハンド マイルド 絹(シルク) 100%  浴用手袋

マザーハンドシルクタイプは体を柔らかく洗いつつ、体の皮脂や垢汚れをきちんと落としたい人向けの製品となっています。

それは、シルク繊維の形状が角質をかきとりやすい三角柱の形になっていることや、細く毛羽立ちやすいなどの物理的性質や人の肌に馴染みやすい化学的性質があるからです(*1)。

このような特徴があるので、体をいたわりつつ、体の汚れを絡みとっていきます。

 

一般的に流通しているシルク繊維の成分は、フィブロインとよばれる三角柱の繊維状のタンパク質になります。

フィブロインは、さらにマイクロフィブリルという小さな繊維タンパク質から構成されていています。

岡谷絹糸博物館資料より(*2)

 

結晶構造を作ってシルクの強靭な構造を構成する小さいアミノ酸配列(例えばグリシン・アラニンなどが連なった配列)と、それ同士を繋ぐ親水性でゆるい構造から構成されています。

このゆるい構造によってシルクは脆くなってしまうものの、保水性が高く、柔らかい手触りとなっています(*3)

 

さらに、人の肌となじみやすいアミノ酸が含有していることや、脂肪分(皮脂)を吸着しやすい特徴があるので、しっとりと柔らかく洗いつつ、角質の垢やあぶら汚れを絡め取って落とすといったボディタオルとしては最適な側面を持ち合わせています。

 

そうはいっても、ゴシゴシ洗うと繊維で皮膚を痛めるので、体をなでるぐらいのつもりで使ってくださいね。

 

絹の繊維構造が三角形で繊維同士が重なると隙間が多い構造なので、湿っても乾きが早いのというメリットもあります。

 

シルクはいいところがいっぱいですが、デメリットもあります。

シルクはかなり吸水性が高く、泡立ちが悪いのがちょっと残念なところがあります。

繊維自体が湿ったままの状態で摩擦が起きると繊維が分離して擦れてしまいやすいので、他の繊維のマザーハンド手袋よりも耐久性が劣っています。

アルカリにも弱い性質があるので、長持ちさせようと思ったら石けんの代わりに弱酸性のボディソープを使うことをおすすめします。

ボディーソープも何も使わないお湯洗いもアリです。

 

お湯洗いの場合、ボディーソープを使っている時よりも皮膚に対して摩擦がかかりやすいので、より優しく洗うようなつもりで洗ったほうがいいです。

体のざらつきが気になったときだけ使った方が皮膚の負担にはならないです。

その理由は以下のリンクに書いています。

→体はお湯だけでも洗えます。

 

ちなみに、髪の毛を洗う場合も絹手袋はかなり使い勝手がいいです。

特に湯シャンであったほうがいいアイテムの一つです。

何よりも皮脂を吸着しやすいですし、髪の毛が絡まりにくくなります。

→湯シャンでの絹手袋の活用

 

 

マザーハンド手袋も含めて一般的な絹糸は、繊維を取る過程で、ゴワゴワするセリシンが除去されて、光沢があるフィブロインだけになっています。

このセリシン、肌の保湿因子(NMF)のアミノ酸組成に極めて近い組成で保湿力があるタンパク質です。

また、セリシンは、保湿性、細胞増殖作用・細胞死抑制作用などの機能が見つかっています(*4)。

セリシンが入った化粧品もありますが、繊維にあえて残して肌の美容効果を狙った製品も販売されているようです(マザーハンドシリーズはありません..)

 

ただし、ごくまれにセリシンのアレルギーをお持ちの方がいます。

異常がみられた場合は、すぐに中止して医療機関にてご相談してください。

 

マザーハンド コットン手袋 2タイプ

マザーハンド手袋には2種類のコットン(綿)手袋があります。

・マザーハンド ソフト コットン (綿100%)
・マザーハンド オーガニックコットン100%

私自身、絹手袋の方が好みですが、水に馴染んだときのコットンの優しい風合いや天然のオーガニック素材を使いたい場合はこちらをおすすめします。

マザーハンド手袋の場合、乾いているときは絹よりも綿の方が硬い手触りでしたが、水を含んだ場合、絹と同じような柔らかい触感にはなりました。

案外、ある程度擦れるような感じはありますが、洗い心地は柔らかく、私が使った感じだと絹タイプと遜色が無いように感じました。

それでいて綿は絹よりもかなり耐摩耗性に優れていることや手袋も厚く作られているので長持ちはしそうです

 

実際使った感じだと、湿ったときは綿でもそれ程硬くゴワゴワした感じがしないので、単純に使い心地で選びたい場合はどちらでもいいように思われました。

金額的にもそれ程、変わらないですし。

 

綿タイプの手袋の他のメリットとして、通常タイプの他に国際的有機栽培基準をクリアしたFVO認定のオーガニックコットンタイプを選ぶことができます。

→FVOを含めた認定機関の種類について

 

オーガニックではなくても何回か洗濯機で洗えば、ある程度、繊維自体や製品を作る過程で作られた処理剤を落とすことはできるんですが、なるべく避けたいところです※。

※オーガニック繊維が使われているとの記載がありますが、FVO認定の基準では最終的な加工製品まで化学的な処理がされていないかどうかは不明です。いずれにしろ、加工や流通の過程などでついたものを落とすためにも、手袋を使う前には何回か洗濯した方がいいかもしれません。

 

ただ、絹に比べて乾きにくいことや水を吸い込んでしまって泡立ちはあまり良くないのが欠点があります。

ですが、綿も肌の垢や皮脂を物理的に絡めとりますし、洗髪でも十分活用できます。

 

 

マザーハンド麻 100% 少しハード

絹タイプや綿タイプでは柔らかすぎて洗い上がりが物足りない方の場合、麻タイプがいいのではないかと思います。

こちらの手袋に使われている麻の種類はラミー(Ramie)になります。

麻自体の繊維が硬いので、洗い上がりがさっぱりとした感じになりそうです。

私が使った感じだと綿より硬く、こする際に適度な刺激がありました。

といってもかるく撫でる程度ならば、肌を痛めるようなことはないかと思いますが、固めなので皮膚が弱い方には向いていないかもしれません。

ちなみに、洗髪では問題なく使えます。

 

絹や綿の素材に比べてかなり泡立ちはいいです。

化繊タオルでボディーソープの泡立ちに慣れている人は麻タイプが馴染みやすいと思いますし、化繊に比べれば、よりソフトです。

 

その他のメリットとして、耐摩耗性や引張強度などの物性が他の繊維よりもかなり優れているので、毛羽立ったりせずに丈夫に長持ちします(*5)。

加工して白い生地ですが、汚れにくいような感じはあります。

 

麻は比較的なので乾きが早い繊維だといわれています。

ところが、朝タイプのマザーハンド手袋の場合、パイル生地の厚みで絹タイプよりも乾きが若干遅い感じはします。

といっても、部屋干しでも次の日の夜には乾きます。

 

どの繊維タイプの手袋にもいえることですが、もの足りないからといってゴシゴシ擦って洗うのはやめてくださいね。

いずれにしろ、どのタイプの手袋でも体を優しく洗うようにしましょう。

 

マザーハンド手袋で体を洗う時の注意点、ポイントとは。

麻タイプは比較的泡立ちますが、絹や綿タイプの場合、泡立ちがわるいという欠点があります。

絹や綿タイプを使われる方は、あらかじめ手で泡立てて使うか泡立ちネットで泡立てたものをつけて洗うのをおすすめします。

絹や綿の場合、繊維自体が比較的柔らかいので、石けんやボディーソープを使わない場合でも使えます。

 

手袋は、お風呂に浸かった後、使うことをおすすめします。

お湯を含んで垢や皮脂などがおちやすい状態になっていますし。

 

手袋を使うときのコツとしては、軽く体をさするようにしてあらうこと。

できたら全身を優しくマッサージしながら洗ってもいいかもしれません。

絹のところで少しお話いたしましたが、ボディーソープを使わない場合、物理的な摩擦が強くなりやすいので、体のざらつきが気になったときだけ使ったほうがいいです。

→お湯だけでも体が洗えます。

 

顔にも使えますが、ニキビや吹き出物等のような異常があったときは様子を見て使ってくださいね。

やさしく使えばトラブルは起きにくいですが、擦れて悪化する場合もあります。

そういうときは、使用を控えましょう。

 

 

洗髪でもマザーハンド手袋は使えます。

マザーハンド手袋は洗髪でも活用できます。

@コスメでは次のようなレビューがあります。

湯シャン(お湯で洗髪)に挑戦していたのだけど、頭皮の脂を取るのに指だけでは時間がかかってしまって面倒でした。ハンズに行ったらこれが売っていたので購入しました。

頭皮の脂がよく取れて、匂いにくくなりました。美容室に行った後のようです。初めての事です。

@コスメ 一部抜粋

 

シャンプーを使っている方にももちろん使えますが、何も使わない湯シャンの方が多く活用されているようですね。

シャンプーなしで素手で洗うと指通りが悪くなってしまいますが、手袋を活用すると水を含み、サクサク洗えて、髪の毛の表面や頭皮についた垢や汚れなどを効果的に落とします。

どれでも問題なく汚れは落とせますが、特に私がおすすめなのは絹手袋です!

人それぞれ使用感が違って来るかもしれませんが、細かい繊維で頭皮の汚れを落としてくれるので、洗い上がりの髪の毛がサラサラになるような感じはします。

 

ちなみにマザーハンド手袋は、髪の毛を湿らせた後、頭皮を指の腹でマッサージするようにして使います。

髪の毛部分については、さっととかすように洗うようにします。

 

湯シャンで手袋の詳しい使い方は下記のリンクを参照にしてくださいね。

→湯シャンで手袋を活用したほうがいい理由とは

 

こちらの書籍では湯シャンについて詳しく書かれています

 

まとめ

マザーハンド手袋は、レディース展開の天然素材の浴用手袋になります。

使われている素材は絹、綿、麻で、それぞれ特徴があります。

柔らかいのが好みでしたら絹か綿を、硬いものが好みでしたら麻を選択が選択できます。

体洗いで購入される方が多いと思いますが、どちらかといえば髪用で使うことをおすすめします。

 

最初の部分でお伝えしましたが、基本的にはボディソープなどの洗浄剤を使えば皮膚の汚れは落ちますし、仮になにも使わずお湯をかけ流すだけでも、皮膚の常在菌によって体の清潔はある程度保たれています。

ところが、髪の毛の場合は、慣れれば素手でも洗えなくはないのですが、頭皮についた汚れも落とすことはもちろんのこと、洗いやすくなります。

 

そうはいっても、お湯洗いだと体のざらつきも気になることもあったり、あった方が洗いやすかったりする場合もあります。

皮膚に異常があったときは使うのを避けつつ、マザーハンド手袋を適度に活用されることを期待します。

 

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参考文献:

*1)ウーマン日経オンライン 古の知恵に学ぶ新・洗顔法「絹洗顔」2008年9月10日 美肌法

*2)岡谷絹糸博物館資料 より

*3)玉田靖(2016)シルクの新しい展開  株式会社 東レ経営研究所 繊維トレンド 2016年 11・12月号

*4)武智多与理(2016)シルクプロテインセリシンの機能性と食品への応用.日本調理学会誌.Vol. 49 No. 4.262-267

*5)朝日繊維工業株式会社 資料より