頭のフケとかゆみの原因と関係は

フケで悩んでいる方はどうにかしてなくそうと考えるかもしれませんが、完全にフケを無くす方法はありません。

 

皮膚が層状の細胞構造を作っている以上、どのようにしてもフケはでてしまいます。

 

皮膚は表皮、真皮、皮下組織の3つの組織から成り立っていて、さらに毛組織の毛包や汗を分泌する汗腺がついています。

皮膚の最も最上部に位置しているのは表皮で、細胞内分子や形状が似通った細胞同士で層状になって重なっています。

 

この表皮は一番下は、基底層とよばれる層になります。

表皮の細胞を分裂して増やす層になり、自己複製能力がある表皮の幹細胞が存在しています。

基底層にある細胞が分裂して新しい細胞(ケラチノサイト)が作られると、細胞の性質を変えながら(分化とよばれています)上部に押し上げられ、最終的には核の無い死んだ角質層の細胞になります。

 

角質層の最上部はやがて剥がれていき、いわゆる”アカ(垢)”となります。

この一連の流れを「角化」あるいは、「ターンオーバー」と言います。

通常、約1ヶ月に1回程度、このターンオーバーにおける新陳代謝によって、すっかり入れ替わります(人によって期間が10日前後変わることがあります)。

 

【皮膚の構造】

リソウコーポレーションHP参照

 

頭皮も皮膚の一部なので他の部位の皮膚と同様にターンオーバーが起こり、角質層が剥がれていき、”アカ”は必ず出てきます。

頭皮の場合は、「アカ」とは言わずに「フケ」になるんですけどね…

そういうわけで、頭のフケをまったく出さないということはムリなようです。

 

とはいえ、健康な頭皮のフケは、身体から出てくるアカと同じぐらいの大きさで、洗髪によって洗い流されて普通は目立つことはありません。

 

ところが、バリア機能の低下や微生物の増加が起きてしまうと皮膚刺激が増大し、頭皮ターンオーバーが短くなることがあります。

そして、フケが大きくなったり、増えてしまいフケが目立ってきます。

フケは単なる細胞の死骸が剥がれたものだけではなく、汗や皮脂、さらには頭皮についた汚れも付着しているので、フケが増えてくると、より頭皮環境が悪化することになります。

そうすると、頭皮に炎症が起きてしまい、発疹などのフケとは別の皮膚トラブルが発生してしまうのは容易にわかりますよね。

 

そもそも、フケが目立ち始める以前にバリア機能低下や皮膚刺激のトラブラルで、皮膚のかゆみを感じる神経が伸びてきて、ちょっとした刺激でもかゆみを帯びやすい状態になっています。

ということは、フケの増加によって悪化してしまう…ということも考えられます。

フケのトラブルが出てくると、かゆみも同時に起きてしまうのはこれらの理由からです。

 

そうはいえども皮膚トラブルがあったからといっても、かくのはNG。

かけばかくほど、かゆみの原因物質(ヒスタミン)が皮膚から出やすくなってかゆくなっていきます。

 

→頭皮の乾燥からくるかゆみ対策はこちら

 

皮膚トラブルからでてくるフケには種類があります

頭皮トラブルによって出てくるフケは、頭皮の乾燥によって、パラパラとこまいフケが特徴の“乾性フケ”と皮脂が過剰に分泌されて、ベタベタ大きいのが特徴の“脂性フケ”に分類されています。

乾燥フケと脂性フケの特徴と対策についてみていきます。

 

乾燥フケ

白くて細かく、パラパラと落ちるのが特徴。

皮脂分泌が少なくなったり、紫外線などの外部刺激などによって、頭皮のバリア機能低下が起きてしまいます。

そのため、外界からの刺激や異物が入りやすくなってしまい、免疫力低下を招いてしまいます。

 

そうすると、頭皮のターンオーバーが短くなってしまい、皮膚表面を覆う角質層が十分に発達する前に剥がれて落ちてしまうことが原因のフケのトラブルです。

ターンオーバーが短くなると、バリア機能を十分に果たす角質細胞も未発達になるため、頭皮に潤いがなくなり、乾燥やかゆみ、ときには、痛みも現れてくるようになることがあります。

乾燥フケの要因とそれぞれの対策は次のようなものがあります。

  • シャンプー(界面活性剤が強すぎる。やり方がよくない)
  • 皮脂の分泌が少ない
  • 接触皮膚炎
  • 外的要因(空気の乾燥、気温の変化や紫外線等)
  • 感染症・疾患

 

それぞれご紹介していきます!

 

乾燥フケの要因とそれぞれの対策

乾燥フケの要因として次のものがあります。

シャンプー(界面活性剤が強すぎる。やり方がよくない)

使っているシャンプーに含まれている界面活性剤がきつすぎて皮脂が取れ過ぎたり(例えば、ラウレス硫酸ナトリウムなど)、間違った使い方をして皮膚のバリア機能が低下し、頭皮が乾燥状態、ひどいときには乾燥フケやかゆみが出たりすることがあります。

この原因の場合は洗浄力が穏やかなアミノ酸系等のシャンプーに変えてみたり、洗髪回数や洗髪の方法(例えば、頭皮を爪で立てて洗わない)を改善をしていけば、頭皮環境が格段に変わり問題が解決できます。

シャンプーを使った洗髪の代わりに、お湯だけで洗髪する”湯シャン”を時々取り入れてもいいかもしれません。

→お湯洗いの方法とは

 

皮脂の分泌が少ない

加齢や例えば生理中などのようにホルモンバランスが変動する際には、皮脂の分泌が少なくなる傾向があります。

加齢による皮脂低下は男性よりも女性の方が、早い年代から起こりやすい傾向があることが知られています。

皮脂の潤いがなくなってしまうと、皮膚のバリア機能を維持していくための角質層にある細胞間脂質(セラミド)、天然保湿因子も減少してしまいます。

 

そして、皮膚が乾燥状態になってしまい、乾燥フケの原因となってしまいます。

こちらについても頭皮の皮脂を取りすぎない適切なシャンプー選びや洗髪をしていればトラブルは解決できます。

なかなか改善されない場合は、シャンプーの回数を減らしてみたり、シャンプーを使わないお湯洗いを検討してみてもいいかもしれません。

 

また、酸化されにくく皮膚トラブルが少ないオイル(例えばホホバオイル、アルガンオイル等)をほんの少量頭皮につけてから洗浄するという保湿対策も一定の効果が期待されます。

ですが、もともと皮膚のバリア機能が低下していますので、化粧品トラブルも起こしやすい状態になっています。

オイル入りシャンプーや保湿ケア剤など頭皮の乾燥から保護するものが市販されていますが、逆に化粧品成分による刺激が加わることもあるので、使う場合は様子をみつつ少量から試して使ってくださいね。

 

接触皮膚炎

化学物質やホコリ、繊維などの物理的刺激によって皮膚のバリア機能が低下し、頭皮が乾燥状態になってフケが目立ったり、炎症が起きてしまうことがあります。

これらの要因によって起こる炎症を「接触皮膚炎」といって、アレルギー性のものとアレルギーとは無関係(非アレルギー性)のものがあります。

非アレルギー性の接触皮膚炎の場合は、誰にでも起こり得る可能性はあります。

頭髪の場合における接触皮膚炎の原因のほとんどは化粧品のよるものではないでしょうか。

ヘアカラーやパーマ剤のように酸やアルカリ性の比較的きつい刺激によるものがありますが、シャンプーや整髪料等のような比較的日常に使う化粧品では、最初は全然問題なく使えていたのにもかかわらず、何回か使っているうちに何となく頭皮に異常を感じるようになってきた…と弱い刺激が蓄積されて起きるトラブルもあります。

 

→接触皮膚炎とはどういったもの?その原因と種類を簡単に解説。

 

接触皮膚炎の場合、頭皮が乾燥状態になってかゆみも同時に出てきますが、ひどいときには、ただれて痛みも出てきます。

接触皮膚炎の対策としては、「なんか変だな」と思ったら使用しないのが鉄則。

ひどい場合や気になる場合は、病因で治療及び検査をしましょう。

 

特にアレルギー性の場合だと、繰り返し起こったり、原因物質が入っているものを知らずに繰り返し使う可能性があるので、できればパッチテストも合わせて行える医院を選択した方がベストです。

(パッチテストが行える医院は限られていたようですが、2015年より 佐藤製薬で簡単にかぶれが起きやすいテープが発売されたので、比較的多くの病因で検査できるようになったそうです。ただし、かぶれのリスクが高いと報告されている香料、防腐剤、染料などに限られます。https://medinfo-sato.com/patch-test-panel/allergen.html

 

しかしながら、非アレルギー性の接触皮膚炎の場合は、比較的安全なもので作られているとはいえ、化粧品を使っている限り可能性は0ではありません。

もちろん変だなと思ったら使わないことですし、使う場合は、必要最低限だけ使うようにしましょう。

(もしくは、化粧品を使わないという選択もあります。)

→身体はお湯だけでも洗えます。

→お湯だけで髪はあらえます。

 

非接触皮膚炎対策として、アレルギーとなりうるを避けるというのも一つの手ですが、刺激になりやすいものを避けるということも重要です。

また、比較的肌が弱い体質(例えば、肌があれやすい)方の方がリスクが高い傾向があります。

そのため、シャンプーの場合であれば、洗浄力が強い硫酸系のもの(ラウリル硫酸ナトリウム等)を避けて、肌に穏やかで、洗浄力がアミノ酸系の界面活性剤に変えたり、できるだけエキス成分や香料となる成分が少なく、できるだけ記載されているものを使うといった工夫をしてもいいかもしれません。

外的要因(空気の乾燥、気温の変化や紫外線等)

空気の乾燥や気温の変化、紫外線等の外的要因によっても、フケやかゆみの原因になります。

秋から冬場にかけての空気の乾燥や気温低下は、頭皮がムレてかゆくなるといった状況は少なくなるものの新陳代謝が悪くなったり、皮脂分泌の低下によって頭皮が乾燥しやすい状況になってしまい、乾燥フケやかゆみを引き起こしやすくなります。

 

ある程度季節が進行すると、身体がある程度順応し、比較的肌トラブルは減っていく傾向にありますが、冬場になっても油断はできません。

冬場になると部屋にいても暖房器具によって、乾燥状態にさらされてしまいます。

風邪やインフルエンザ対策にもためにも加湿をして乾燥対策をしてもいいでしょう。

余談ですが…身体への影響はほとんどなく、ウィルス対策にもなる殺菌剤があります。
→皮膚に優しい殺菌剤とは。安全な殺菌剤成分の種類と殺菌剤選びのコツ

 

基本的に季節による頭皮の乾燥は、一過性のものですが、乾燥が気になるときには洗浄力の穏やかなアミノ酸系シャンプーを使ったり、洗髪の回数を減らすもしくはお湯洗いだけの日を作るなど、ヘアケアに工夫をしていってもいいかもしれません。

ただし、他の外的要因に比べて紫外線については注意が必要です。

夏場、日差しが強いところで長時間あたった場合、髪の毛があるとはいえ、頭皮の乾燥だけではなく軽いやけど状態になって炎症が起きて、乾燥フケが大量に出てしまうことがあります(いわゆる”カワ”が剥けるといった感じ)。

 

また、紫外線の波長の内、波長の長い「UVA(紫外線A波)」は肌奥の真皮層(コラーゲンやエラスチンを作り出す線維芽細胞が存在します)のところにまで到達してして、細胞にダメージを与えてしまうことが一般的に知られています。

毛髪にとって真皮層には新しい毛をつくる毛母細胞や、それらの細胞に栄養や毛を生やす為のシグナルを送る分子(成長因子)等を供給する毛乳頭細胞も存在する場所にもなります。

これらのことを考えると、あまり長期間強い日差しに繰り返し当たり続けるというのは、脱毛しやすい条件をつくってしまうことになることが考えらるのではないでしょうか。

(逆に紫外線よりもかなり波長の長い赤色光には毛乳頭細胞を活性化させ、発毛を促すことが知られており、治療にも使われています。→参照URL http://inuihifuka.com/led/

また、紫外線は白髪が進行する要因ということも言われるようになっています(メインのお湯洗いの記事になります)

 

紫外線の害について色々言ってきましたが、逆に短時間の日光浴はビタミンDの合成や体内時計を整える役割があり、人体にとっては有用なものです。

しかも、頭皮はメラニン色素がある毛で覆われていて紫外線へのダメージは軽減されています。

それほど日焼けをしていない方の頭皮を見てみると、顔の皮膚よりも頭皮の方が色白なことが多いですよね。

過度に紫外線を恐れる必要はありませんが、長時間の日焼けは禁物。

帽子や日傘等で紫外線に直接当たらないようにしたり、海や山の場合は、日陰で休憩しながら日焼け対策をしてください。

 

明らかに日焼けによって頭皮に異常を感じた時の洗髪は、シャンプーを使った洗浄を避けてできるだけぬるま湯等で軽く洗い流すだけにしておいてください。

頭皮のかゆみや痛みがおさまらないときには、皮膚科専門医に相談しましょう。

頭皮部分以外にも日焼けをした場合は…
→日焼けした後のケア方法のヒント

 

感染症・疾患など

シラミや水虫(頭部白癬)などの感染症によってもフケやかゆみの原因になります。

パラパラと落ちてくるフケ(落屑)もしくは、フケ状のものがでてくるのが特徴ですが、病態によっては異なってきます。

シラミについて

シラミは戦後大量発生しましたが、効果的な殺虫剤(DDT)でほとんどいなくなりました(DTTは毒性が強くその後、製造中止になっています)。

ところが、40年ぐらい前から再びシラミの感染も徐々に広まっているようです。

これについては海外からの渡航者がもちかえっているのではないかと考えらています。

ここ最近では、子どもたちの間でシラミが流行っている傾向があります。

子どもの親たちがシラミを知らないこととと、子ども同士が頭をくっつけて遊んだり、寝っ転がったりして接触して感染が拡大しているようです。

 

人に寄生するシラミには、アタマジラミ、コロモジラミ、ケジラミの3種類になります。

このうち、頭部に寄生するのはアタマジラミとよばれるものになり、頭皮の炎症やかゆみを引き起こします。

シラミが寄生して定着してしまうと、撃退しない限りは吸血によるかゆみが生じてしまうので、シラミ用の駆除剤(※スミスリンパウダーまたは、スミスリンシャンプー)での処置が一般的には行われています。

※スミスリン..ピレスロイド系のフェノトリンを主成分とした殺虫成分。ピレスロイドは、天然の除虫菊乾花から抽出された殺虫成分である”ピレトリン”と類似した加工物になります。
殺虫効果は高い反面、哺乳類には毒性が低いとされているものです。

アタマジラミによるかゆみは、シラミが吸血する際に注入する唾液分泌物とアレルギーとの2つの作用によって起きていると考えられています。

さらに、かゆいからと掻きむしってしまうと、とびひなどの細菌感染症になってしまい悪化する恐れがあります。

そういう場合には、皮膚科の診療にてかゆみ対策をしてください。

 

ちなみに、シラミは大きさ3ミリぐらいの虫で、頭部に白っぽいパラパラとした点々とした”フケ”のようなものが見えます。

これはシラミの卵となり、フケとは違って簡単には動かせません。

シラミが見つかったときには、基本的には先程お伝えしたスミスリンパウダー・シャンプーでの駆除がメインになります※。

(※まれにスミスリンが効かないシラミ(ピレスロイド系抵抗性シラミ)がいるようです。駆除できない場合は、皮膚科専門医にてイベルメクチンのような別のシラミ駆除薬を処方される場合もあります。シラミ駆除が進まない場合には、皮膚科専門医にて相談することをオススメします。)

 

それと同時に、髪に付着した卵をクシ(梳き櫛)で除去します。

クシは、シラミ用の専用クシの方を活用した方が便利です。

【専用クシ】

また、低めの温度のドライヤーで、熱い空気を30分程度当てることがシラミ除去の補助手段になることも報告されています(→MSDマニュアルプロフェッショナル版 シラミ症)。

 

※湯シャンの記事ですが、頭皮に負担にならない低温ドライヤーを紹介しています。

 

家族への感染拡大防止として、肌カバー、シーツ、肌着、タオルなどはこまめに取り取り替えて洗濯し、家族とは共用しないようにしましょう。

もちろん、ヘアブラシ、クシなど頭部に触れるものを共有するのもNGです。

 

シラクモ(頭部白癬菌)

頭皮にカビの一種である真菌類の白癬菌が感染して、かゆみを伴う乾燥したフケの様な症状がでてくるのがしらくもの特徴です。

白癬菌は足や爪に感染する水虫と同様な菌種になります。

感染する菌種によっては、感染線した場所で髪の毛(毛幹)が頭皮の表面で切れて黒っぽい点状に見えることがあります。

さらに、”禿瘡(とくそう)”といって、白癬菌に対する免疫反応によって、痛みを伴った炎症性の湿疹や水疱(すいほう)ができた後にかさぶたができたり、場合によっては脱毛が生じることがあります。

シラクモの感染は足や爪の水虫を触った手で頭皮を掻いたとか、ペットが持ち運んでいるという説があります。

他の場所に伝播する感染性の皮膚病になるので、頭部で見つかった場合は、身体の他の場所の感染も疑った方がいいでしょう。

 

白癬菌はジメジメ蒸れた環境で増えやすい性質があるので、頭皮感染の場合は帽子をかぶる場合はできるだけ換気のよい素材のものか、こまめに汗を拭うなどし、頭皮の換気が良い状態になるように工夫を心がけてください。

また、感染した場所に触れた寝具やタオル、帽子等のようなものは、共有せずに洗濯して常に衛生的にしておき、感染した場所に手が触れた際には必ず手洗いを忘れずに。

シラクモは、病院で白癬菌の顕微鏡観察・培養後観察による診断になります。

頭部に白癬菌が見つかった場合には、抗真菌薬の内服薬や外用薬による治療が行われ、炎症反応が見られた場合には、ステロイド剤による治療も行われます。

乾癬(かんせん)

乾癬は赤く盛り上がった発疹(赤斑)の上にさらにパラパラと剥がれ落ちるアカ(フケ)が生じる疾患になります。

強いかゆみや痛みを伴う場合もありますが、まったく出ない場合もあります。

 

乾癬の原因はまだ明らかにされていませんが、表皮の一番上にある角化細胞からでてきた免疫刺激を免疫反応に関わるリンパ球が受け取り、相互作用することが知られています。

そして、炎症反応と角化細胞の異常増殖によってさきほどの様な症状となって表れます。

乾癬は同じ家系で起こることが多く、関与する遺伝子がいくつか特定されていますが、日焼けや精神的ストレス、飲酒、喫煙等のような外的要因によって引き起こされやすくなります。

 

乾癬の治療は、上皮細胞の角化の増殖を正常に戻すビタミンD3誘導体やサリチル酸などのような皮膚軟化剤、抗炎症剤等が用いれられます。

人に感染することはありませんが、外的要因がきっかけとなってしまうので、症状の治療とともに規則的で健康的な生活を心がけるのは重要かもしれません。

 

脂性フケ

皮脂は皮膚の乾燥を維持したり、微生物によって分解されると皮脂は脂肪酸、さらには炭素数の短い有機酸となってpHを弱酸性に保ち、外部からの病害菌から守るために必要なものですが、過剰に分泌されてしまうとトラブルが生じてしまいます。

何らかの原因で皮脂が過多状態になってしまうと、それを餌とする常在菌(とくにマラセチアと呼ばれる酵母)の異常繁殖が起きます。

そして、皮脂が分解されるときに作られる”脂肪酸(ステアリン酸等皮膚に刺激を与える特定の脂肪酸になります)”が過剰に増えてしまい、皮膚刺激となって、皮膚炎が起きたり、ターンオーバーが乱れてしまいフケやかゆみが生じてしまいます。

頭皮に分泌されて残った皮脂やホコリ等の汚れが剥がれかかった角質に絡まり、ベトベトとした”脂性フケ”となってでてきてしまいます。

 

また、フケに吸着した皮脂も酸化がすすみ、それ自体も皮膚に刺激を与えてしまうので、脂性フケが吸着しない環境をつくるのもかゆみ対策の一つとなります。

ちなみに、脂性フケになりやすい環境を作る原因は以下のものがあります。

  • シャンプー(皮脂がとりきれていない。頻度が少ない。やり方がよくない)
  • 皮脂の分泌が多い(ホルモンバランス、ビタミン類の不足)
  • 外的要因(湿度や気温が高い)

続いて詳しくみていきましょう。

 

洗髪のやり方が良くない(皮脂がとりきれていない。頻度が少ない。やり方がよくない。)

洗髪のやり方や頻度少なければ、皮脂頭皮に残ったままになってしまい、脂性フケになることがあります。

また、使っているシャンプーが合わなかった場合にも脂性フケの原因にもなりますし、先にご紹介した乾燥フケになってしまいます。

皮脂分泌が多い頭皮の場合、洗浄成分主体のアニオン(陰イオン)界面活性剤がアミノ酸系(例えば、ラウロイルメチルアラニンNa)が入ったシャンプーを使用すると皮脂が取り切れず、残ってしまうことがあります。

そういう場合は、アミノ酸系界面活性剤でも比較的洗浄成分が強い界面活性剤(例えば、ココイルグリシンK)に変更するか、酸性石けん(例えば、ラウレス-5酢酸Na)で作られたものに変更したほうがいいでしょう(下記のアミノ酸系界面活性剤の洗浄強度を参照してください)。

→酸性の石けんとはどういうもの?

 

※ アミノ酸系界面活性剤強度表

ラウロイルサルコシンNa

ココイルサルコシンTEA

中〜やや強

ラウロイルアスパラギン酸Na

ココイルアスパラギン酸TEA

中〜やや強

ラウロイルメチルアラニンNa

ココイルメチルアラニンTEA

ラウロイルグルタミン酸Na

ココイルグルタミン酸TEA

弱〜中

ココイルグリシンK

やや強い

 

参照: かずのすけ 自分史上 最高の美肌作り

P234参照(書籍では、ココイルグリシンKは極弱でしたが、ブログ内にてやや強に変更になっていました)

この表は、あくまで洗浄力の比較だと思ってください。例えば、ラウロイルサルコシンNaは、表に記載されている洗浄力は中〜やや強となっていますが、他の文献によると石けんと同等の刺激性、高脱脂力があるため、”アミノ酸系洗浄剤”としてのメリットが少なく使用頻度が少なくなっているようです。

 

より強力な界面活性剤成分(例えば、ラウレス硫酸ナトリウムやオレフィン(C14-16)スルホン酸Na等)を使うというのも一見効果的に見えますが、あまりに強い界面活性剤成分を使うと頭皮もそれに合わせるように皮脂分泌量も増えてしまいますし、何よりも脱脂作用、タンパク質変成作用等、皮膚のバリア機能低下に関しては非常に強い傾向があります。

 

その反面、先程ご紹介したアミノ酸系や石けんは極めて毒性が低く、皮膚刺激に関しても極めて少ないものとなります。

皮脂分泌が多い方がいきなりするのは皮脂分泌のコントロールができないためおすすめできませんが、
ある程度皮脂分泌が抑えられている方、例えば皮脂分泌が普通の方や乾燥気味の頭皮の方の場合においては、適切な方法で洗髪を行えば、比較的マイルドなアミノ酸系の界面活性剤(例えば、ラウロイルグルタミン酸Na)等やお湯洗いでも問題ないでしょう。

 

吸着したままの成分もありますが、皮脂成分のほとんどはお湯で洗い落とすことができますし、何よりも界面活性剤による刺激を軽減できます。

→お湯洗いの方法(湯シャン)とは

洗髪方法は後ほどご紹介しますが、シャンプーを適量(100円玉程度の大きさの量)取って泡立てた後、頭髪をまんべんなくマッサージして汚れを落とします。

 

湯シャンの場合は、皮脂をお湯だけで落とすため、さらに丁寧に頭皮を洗う必要があります。

非接触皮膚科学を参照にすると7分ぐらいかけて手袋を使って丁寧に頭皮を洗っていきます。

ですが、これでもはじめての方には皮脂コントールが難しいので、比較的マイルドなシャンプーを時々少量使ったり、小麦粉シャンプーや皮脂分泌を抑えるビタミンCを活用してもいいかもしれません。

→湯シャン用手袋について

 

※アミノ酸系の界面活性剤ではありませんが、非イオン系でかなり刺激性が少ない界面活性剤成分のお湯洗いトレーニング用にも使えるヘアローション

→すっぴん地肌について詳しく

 

※その他シャンプーの代替品について

→小麦粉シャンプー(香りつき)作り方

→シャンプーの代わりにビタミンCを活用すると皮脂分泌が軽減できます(外部サイト)

皮脂の分泌が多い(ホルモンバランス、ビタミン類の不足)

皮膚から分泌される皮脂量がそもそも多い場合、頭皮トラブルが起きやすくなってしまいます。

また、ホルモンバランスの影響や皮脂を分泌するビタミン類が不足すると皮脂分泌のコントロールが低下してしまい、多くなってしまうことがります。

 

男性の場合は、男性ホルモンであるテストステロンの影響で、どちらかといえば女性よりも皮脂が多くなりやすい傾向はあります。

女性の場合も生理前後でホルモンのバランスが変化しやすく、皮脂コントロールが乱れることがあります。

→女性のホルモンバランスと皮脂の関係について詳しくはこちら

 

継続的に皮脂分泌が多い場合は、上記でご紹介した酸性せっけん(例えば、ラウレス-5酢酸Na)を活用してもいいですが、一時的に皮脂分泌が多い場合のときは比較的洗浄力が弱めのアミノ酸系シャンプーでも丁寧に頭皮を洗うように工夫をすれば対処できます(皮脂分泌に変動があるときなので、バリア機能が低下しやすい可能性があるので)。

 

ホルモンバランスの他にも食事や栄養によっても皮脂量が変わってきます。

脂肪を分解する栄養素、例えばビタミンB類(特にビタミンB2とB6)が不足しても皮脂の分泌が多くなる原因となってしまいます。

反対に刺激物、唐辛子に含まれるカプサイシンは皮脂の分泌を増やすことが知られています。

 

さらに、動物性脂肪や糖質を多く含む食事を摂ってしまうと体内でエネルギーとして代謝されずに、中性脂肪に変換されてしまい、皮脂がつくられやすくなってしまいますし、内蔵にも負担がかかりやすくなってしまいます(体調と皮質分泌も密接に関わっています)。

なんとなく皮脂分泌が増えたかなと思った場合は、食事を見直してもいいかもしれませんね。

 

外的要因(湿度や気温が高い)

外気の温度や気温が高い場合も皮脂分泌が活発になる要因となります。

同時に汗腺から汗の分泌も多くなって蒸れやすい状態にもなります。

そうすると皮脂を餌とする微生物も増えやすい状況になってしまい、皮膚刺激となる”脂肪酸”が過剰に作られ、頭皮のかゆみの原因となります。

外的要因の場合もトラブルの原因の一つすが、身体がある程度外気要因に対して順応した場合には改善しますし、一過性の場合はそれ程トラブルが目立つことがありません。

 

対策として、なるべく頭皮のムレを回避するためには、髪の毛を洗った際にはすぐに髪の毛を乾かしたり、夏場帽子を長時間かぶったままにせずに時々脱いで、換気を良くする等工夫をしてくださいね。


→皮脂について詳しくはこちら

乾燥フケや感染症によるフケの見分け方

  • 白く細かくカサカサと乾燥している
  • 肩や首に白いものが細かくパラパラついているようにみえる
シラミなどの感染症の場合
  • 根本についた細かいフケのようなものをさわってもなかなか落ちないが、細かい目のコームを使うととれる(シラミの卵)
  • 頭皮にカサカサ乾燥した白いフケのようなものがついている(シラクモ)
  • 赤く盛り上がった発疹の上にパラパラ剥がれ落ちるアカ(フケ)が生じる(乾癬)
脂性フケの見分け方
  • 白っぽいものもあるが、黄色みを帯びた塊状のフケ
  • 湿っていてベタベタしており、基本的には頭皮に貼りついている
  • 剥がれたば場合、比較的目立った固まり上で落ちる。または、髪の毛に貼りついている

髪のトラブルを減らすヘアケア方法

頭皮のトラブルに関してはヘアケア剤(シャンプー)と洗髪方法が重要!

頭皮のかゆみやフケ対策に関して日頃のケアで重要なのは、ヘアケア剤、特にシャンプー選びと洗髪のやり方が大きく関わっているのではないでしょうか。

合わないシャンプーを使っていると皮脂を落としすぎて皮膚のバリア機能低下を招いてしまうこともありますし、逆に皮脂が過剰にあるのに洗浄が不十分で、洗ってもかゆくなったり、フケがでてしまうこともあります。

 

頭皮の皮脂バランスの調節や皮膚のバリア機能を維持するためには、本人の皮脂分泌に合わせてできるだけ界面活性剤成分が刺激が少なく、脱脂作用などが少ないものを使うことをオススメします。

ですが、髪の毛にワックス剤など整髪料を使っている場合では、ある程度洗浄力があるものが必要となってきます。

もちろん、肌への負担はできるだけ少ないものがベストですが…

 

また、合っているものを使っていても洗髪の回数が少なかったり、適切ではない洗い方をしていても頭皮トラブルにつながってしまいます。

皮脂分泌がある程度コントールができている場合であれば、シャンプーを使わなくても洗い方を丁寧に行えばお湯だけでも皮脂やフケなど頭皮についた汚れを落とすことができるので、洗い方も頭皮のトラブルを防ぐ上で重要です。

皮脂分泌が多い場合では、お湯洗いをいきなりするとかゆみが出たりフケが大量に出るなどトラブルが出てしまいますので、肌の状態をみて行ってくださいね(市販のほとんどの整髪量はお湯だけでは落とせないので、そのときはシャンプーを活用してください)。

→髪の毛はお湯だけでも洗えます

 

髪トラブルのオススメのシャンプー成分とは

ほとんどのシャンプーは一種類だけでなく、様々な界面活性剤を組み合わせて調節されています。

一般的なシャンプーにおける洗浄成分は、アニオン(陰イオン)界面活性剤が担っています。

→陰イオン界面活性剤とは

主に使われているものをご紹介します。

 

石けん系

強めのアニオン界面活性剤になります。

粉体のものであれば、石けん素地(ラウリン酸Na、パルミチン酸 Na等)、液体のものであれば、カリ石けん素地(ラウリン酸K、パルミチン酸K等)が使われています。

 

動植物の脂肪酸由来の石けん成分なので、生分解性がよく、肌についても分解されて残りにくい特長があります。

毒性は少ないですが、pH10と比較的高いアルカリ性の性質を持つのでタンパク質変成作用が強くなってしまいやすく、皮膚刺激性が高くなります。

硫酸系に比べると弱いもののかなり皮脂を取り除きます。

 

ナチュラル志向の方が使っていますが、界面活性剤の作用を考えると肌の弱い方には不向きな成分ではないかと思われます。

(石けん素地単体の場合は、他の成分が含まれていないので逆に皮膚刺激成分が少ないとも言えなくもないですが…)

 

高級アルコール(硫酸系、スルホン酸系)

かなり強めのアニオン系界面活性剤。
ラウリル硫酸Na、ラウレス硫酸Na、ラウリルベンゼンスルホン酸Naなどがあります。

大量に合成されて安価で泡立ちに優れているので、比較的多くのシャンプー(価格帯が安いもの)に使われています。

 

だだし、洗浄力や脱脂力が極めて高く、皮膚刺激も強いのであまりおすすめできない成分になります。
(皮膚刺激作用がつよいので、ラウリル硫酸Naはほとんどシャンプーには使われなくなったようです。)

 

高級アルコール(スルホカルボン酸系、酸性石けん系)

先程の硫酸系とは比べて皮膚刺激性がかなり低い界面活性剤になります。

ですが、泡立ちは比較的良い性質があります。

スルホカルボン酸系には、スルホコハク酸スルホコハク酸ラウレス2Na等があります。

 

刺激は弱いですが、ある程度洗浄力があって、さっぱりとした洗い心地があります。

酸性せっけんとは、ラウレス5酢酸 Na(ポリオキシエチレンアルキルエーテル酢酸Na)が代表的なものになります。

そして、高級アルコールに分類されていますが、化学的な構造が石けんと似ており、アルカリ性の石けんとは違って弱酸性の性質をもつため、”酸性石けん”と呼ばれています。

→酸性せっけんについて

 

酸性せっけんは、弱酸性の性質を持ち、低刺激な成分になります。

また、アルカリ石けんと同様に生分解性がよく、肌に残りにくいため、肌が弱いけれども皮脂が気になる方にはぴったりです。

※酸性石けん配合でしかもワックス成分も十分に落とすことができる優れたシャンプーになります。

アミノ酸系

皮膚刺激が少なく、洗浄力も比較的穏やかな性質があるので、敏感肌用のシャンプーや赤ちゃん用のシャンプーに使われています。

使用感もしっとり潤う性質があるので、比較的乾燥気味の肌でも使うことができます。

 

ここ数年、高級なシャンプーにも使わているようになっていますし、敏感肌用のシャンプーの洗浄成分代名詞にもなっています。

ですが、泡立ちが若干劣る部分もありますし、コストもまだまだ高めというデメリットもあります(非イオン活性剤などを配合して泡立ちの改良がされたりします)。

全体的に洗浄力が穏やかなので、皮脂分泌が過剰気味な方には物足りないかもしれません。

 

アミノ酸系の界面活性剤は、ラウロイルグルタミン酸Na、ココイルサルコシンTEAのように前に”ラウロ〇〇、ココイル〇〇”というように記載されているのが一般的な特徴となります。

※アミノ酸系の界面活性剤の種類の一例は、前述のアミノ酸系界面活性剤強度を参考に

 

番外:主洗浄成分がアニオン以外の界面活性剤

洗浄成分にアニオンの代わりに皮膚刺激が少ない非イオン界面活性剤が配合されている商品もあります。

非イオン活性剤も泡立ちや洗浄性を高める性質のものもありますが、こちらの商品はクレンジング剤に配合されているものが使用されているので、泡立ちません。

ローション状の液体を頭皮全体にまんべんなく行き渡らせた後、頭皮マッサージをして頭皮についている皮脂を優しく取り除きます。

→非イオン系界面活性のすっぴん地肌の記事はこちら

 

乾燥気味の方は洗浄回数を減らすのも有効な手段ですが、シャンプーはアミノ酸系のものを選ぶとよいでしょう。

また、皮脂分泌は気になるけれども肌への肌への刺激を抑えたい場合には、酸性石けん配合のシャンプーを使ってもいいかもしれません。

 

脂漏性皮膚炎の方やかゆみが気になる方は

以下の医薬部外品成分(抗菌成分)が入ったものを活用してかゆみを止めるのも効果的です。

 

・ピロクトン オラミン
・ミコナゾール硝酸塩
・ジンクピリチオン
・グリチルリチン酸ジカリウム
・ヒノキチオール

 

ただし、長期間使うと皮膚表面の常在菌のバランスが悪くなってしまい、皮膚のバリア機能低下にもつなってしまう恐れがあるので、症状が収まったら使用を控えたほうがいいかもしれません。

 

※ピロクトン オラミンとミコナゾール硝酸塩配合のシャンプーになります。

 

フケやかゆみを軽減する洗髪・乾燥方法

適切なシャンプーを使っていても洗髪の方法が悪く皮脂や汚れなどが十分落とせていない状態であれば、洗髪後でもかゆみがでてしまったりしますし、爪を立てるなどして頭皮を力強く洗っりしても頭皮トラブルが出てしまいます。

そのため、きちんとした洗髪方法が重要となります。

 

実際の洗髪においては、単純に髪を洗っただけでは汚れ落ちや不必要な髪の毛まで含まれてしまうので、洗髪前にはブラッシングをした方がよいでしょう。

一般的には次のような流れで行っていきます。

①ブラッシング→②予洗い→③シャンプー→④すすぎ→⑤乾燥(タオル・ドライヤー)

 

続いてそれぞれの方法をみていきましょう。

 

ブラッシングについて

洗髪前に髪全体をブラッシングして、汚れや抜け毛を取り除きます。

湯シャン対策でより丁寧な方法になりますが、ブラッシングに適したブラシの素材とブラッシング方法を以前書いたのでご参照ください。

 

予洗い

軽く頭髪全体をシャワーをかけて濡らします。

予洗い洗い流しの基本のお湯の温度は、若干ぬるめぐらいでOK。

40℃以上の熱めのお湯の場合、頭皮がかゆくなったりすることもあるので温度を下げて注意してください。

 

洗髪について

シャンプーをする場合は、手のひらに100円玉ぐらいのシャンプーをとり、泡立ててから髪の毛につけます。

そして、爪をたてずに指の腹側で頭皮を揉むように頭皮全体を洗います。

 

爪を立てて洗う癖がどうしても抜けない場合には(私もそうなんですが…)、布製の手袋をはめて洗髪をおこなってもよいでしょう。

→湯シャンをする時は、布製の手袋があった方が断然よい理由とは。

シャンプーを使わずにお湯洗い(湯シャン)をする場合は、布製の手袋使って、シャンプーをするときよりもより丁寧に頭皮を洗います(7分程度)。

頭皮を洗う際、マッサージ効果やより丁寧に洗いたい場合は、ヘッドスパ用の器具を使ってもいいかもしれません。

また、指先に力が入りにくい方等、頭髪全体を洗いにくい方にも活用できるかとおもいます。

古い型番になりますが、アマゾンレビューによると、最新の機種とほとんど遜色ない使用感だとか。

 

すすぎについて

シャンプーで洗った後は、ぬるめのお湯で頭髪全体をすすぎます。

しっかり全体の泡が取れきれるまで完全に流してください。

シャンプーを使わない湯シャンで洗浄後さっぱりさせたい場合は、軽く40℃ぐらいのお湯で頭髪をさっと軽くかけ流してもいいかもしれません。

 

シャンプーの後にリンスやトリートメントを行う場合は、頭髪につけた後、十分にすすいでくださいね。

基本的には陽イオン界面活性剤は皮膚に吸着したままになりやすく、かゆみの原因となりやすいので、肌の弱い方は使用を控えたほうがいいです。

 

最近のシャンプーには、比較的毒性が低く穏やかなリンス成分(ポリクオタニウム10等)が入っていることが多いです。

そちらだけでもある程度髪の毛にツヤを与えるリンス効果が期待されるので使わなくてもある程度カバーできます。

⇒陽イオン界面活性剤とはどんなもの?

 

洗髪後の乾燥(タオル・ドライヤー)

洗髪後はタオルで優しく包み込んで揉むようにして水分を取っていきます。

あまりゴシゴシ力を入れて拭くと毛髪が痛む原因となってしまします。

 

ある程度水分が取れたらドライヤーで髪を乾かしてください。

案外ドライヤーを使わないという方がいらっしゃいますが、髪が湿ったままになると菌が繁殖しやすい環境になってしまうので、ドライヤーの活用をおすすめします。

(髪の毛がドライヤーを使わなくてもすぐに乾く方はもちろん使わなくてもOKです。)

 

使用するドライヤーはできれば頭皮や髪の毛にダメージを与えにくい低温ドライヤーがおすすめですが、頭髪から十分距離を取っていれば普通のドライヤーでも大丈夫です。

→洗髪後のタオルドライとドライヤーでの乾燥について詳しくはこちら

頭皮のかゆみやフケを防ぐには生活習慣も大切!

直接的な頭皮ケアのほかにも、ちょっとした日々の生活習慣でも頭皮のかゆみやフケの原因を作ってしまうことがあります。

ビタミンB2やビタミンB6が過剰な皮脂分泌を抑えるといったように栄養分と皮膚の健康は密接につながっています。

ビタミンをご紹介しましたが、良質なタンパク質やミネラル分も同様です。

 

その他、睡眠時間、ストレス、喫煙なども頭皮の皮脂分泌やターンオーバーに影響を与えます。

全体を通してみると、身体全体の健康維持に関係しているものばかりです。

ヘアケアをしてもなかなか改善しない場合は、生活習慣を見直してみてもいいかもしれませんね。

 

トラブルが収まらない場合はどうしたらいいの?

頭皮のかゆみやフケに悩む理由の一つとして、化粧品のトラブルが多いように思われます。

使ってみてちょっとでもおかしいなと思った場合、ヘアケア化粧品(シャンプー・染料・ヘアケア剤など)を止めて様子をみてくださいね。

化粧品のトラブルがなかなか解決できない場合や、感染症などでかゆみやフケが収まらないときは、専門医に相談してください。

 

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