ブラッシングの後、綿手袋を使って湯シャンをしています
これまで湯シャンの前のブラッシングについてお伝えしてきました。
(※湯シャン⇒お湯のみで洗って、シャンプーなどを使わないで洗うこと。)
【湯シャン前のブラッシングについての記事】
湯シャン前のブラッシングについては、こちらの記事になります。
湯シャン全般の流れは以下の記事をご参照下さい。
【湯シャン全般(湯シャンの全体の流れとメリット・デメリット)】
・お湯だけでも髪は洗えます。
髪を洗う前に獣毛ブラシを使って、しっかりと髪の毛の汚れを取ります。
そうすることで、洗髪後のフケ(垢)やベタつきが緩和されます。→前の記事参照
湯シャンをするときには、さらに手袋を活用した方がベタつきが更に解消されますし、何よりも洗いやすくなります。
つづいて、湯シャンでの手袋活用と洗い方についてご紹介していきます!
湯シャンでは、綿手袋を活用したほうがいいの?
私はブラッシング後、綿手袋をはめて湯シャンを行っています。
綿手袋をはめることで髪についた汚れが吸着し、取れやすくなるからです。
「何もつけない」美肌術の書籍によると、肌に刺激を与える一次刺激性物質を綿手袋で取り除くとのことでした(*1)。
ですが、汚れがとれやすくなるという感じよりも指通りが良くなる印象はあります。
最初、私は素手で洗っていましたが、髪の毛が絡まるのがなんとなく気にはなっていました。
特にシャンプーやリンスなどを使わない湯シャンの場合、毛髪表面のキューティクル(毛小皮)や皮脂成分が疎水性になるので、水分となじまず手触り・指通りが悪くなりますし、髪の毛が濡れた状態になるとキューティクルが開き、無理に引っ張ると毛髪が傷みやすくなります。
ところが、手袋をはめると髪の毛が絡みにく、地肌や髪の毛を比較的”さくさく”洗うことができます。
短髪の方は素手でも気にせずに洗えるかもしれませんが、ある程度の長さの方については手袋があった方がいいように思います。
手袋をはめると、さらに地肌に優しく洗うことが出来ますし。
爪が布で覆われているので、少々力をかけて洗ってもガリガリっと地肌を引っかけることがなくなるからです。
手袋を使った後は、手袋に結構髪の毛がくっついています。
洗った後はついた髪の毛を捨て、お湯で洗った後、干して乾燥させています(一次刺激性物質が付着している可能性があるので、洗剤をつけて洗ったほうがいいようです(*1))。
湯シャンをするときの洗い方の手袋の使い方とコツとは。
シャンプーを使っていた頃は、泡で軽くもみ洗いをしただけでも比較的頭皮がさっぱりした感じはありました。
界面活性剤をつかえば、洗浄作用によってフケ(垢)や皮脂などが簡単に取れますが、湯シャンになるとお湯だけなので、軽く洗っただけではフケ(垢)などの除去できないようです。
地肌をマッサージするようにして、物理的に手袋の指の腹でこすって垢を落としていきます。
ゆっくりしっかり丁寧に洗うように心がけましょう。
洗い方の流れとしては
- できれば髪の毛を洗う前に、お風呂の湯船に使って汚れが落ちやすい状態にしておく
- 湯シャン用の手袋をはめる
- 髪の毛を適度な温度のお湯で湿らせる(この時シャワーでもいい)
- 頭皮を満遍なく丁寧に、手袋の指の腹で優しく擦って洗う
- 髪の毛もかるく撫でるように洗う
- ベタつきが気になるようであれば、少し高めの温度(40℃より少し高め)で洗い流す
でやっていけばいいと思います。
ちなみに、非接触皮膚科学のサイトでは、湯シャン時間の洗髪時間は、7分となっていました。
私の場合、実際、髪の毛が比較的短いというのもあるのかもしれませんが、7分も洗っていないような気がします。
そうはいっても、5分間ぐらいは洗うように心がけています。
なかなか時間を計りながら髪の毛を洗うことはあまりやらないかと思いますが、それなりに頭を洗っていたら5分ぐらいは経過しています。
洗い方のコツとして、頭皮を適度に何ヶ所かブロックに分けて、分け目に沿わせながら満遍なく洗っていくとやりやすいです。
また、髪の毛が襟足ぐらいの比較的短いヘアスタイル(例えばボブぐらいまで)であれば、髪の毛部分については頭皮を洗っているうちに洗えているような感じはします。
髪の毛の長さによって髪の毛を丁寧に洗うか決めてもいいかもしれません。
湯シャンで手袋をつかうとしたらどんなものがいいの?
湯シャン専用ではありませんが、浴用手袋として開発されたマザーハンド手袋があります。
髪以外にも全身をこの手袋で洗えるようになっています。
綿以外にも絹素材のものがあります。
洗髪のときの髪通りがよく肌触りもいいので、Amazonのレビューを見ると絹タイプがかなり人気があるようです。
非接触皮膚科学では絹素材は、推奨されていません。
絹手袋タイプは指通りが良すぎて、髪に付着している一次刺激物質を物理的に落とせてないとのこと。
非接触皮膚科学ではこの一次刺激性物質を落とすために、綿素材を推奨しています。
しかしながら、私が実際に使った使用感や絹糸の性質で湯シャンでも使えるのではないかと思っております。
ちなみに、絹は表面にセリシンというタンパク質とフィブロインというタンパク質からできています。
セリシンは、親水性(水と馴染みやすい)の性質があり、ファンデーションの下地に使われるほど、皮脂などの皮膚の分泌物を吸着する素材として様々な用途で活用されているものになります。
ところが…このセリシンはアルカリ処理などで落とされ、繊維のときにはフィブロインだけになっています。
フィブロインだけでも、加工していない絹よりも吸水性が高く、セリシンよりも劣るかもしれませんが、独特の構造によって皮脂などの親油性成分も吸着するとの報告があります(*2)。
化学的な観点から考えると、むしろ絹のほうが皮脂を含んだ垢を吸着しやすく、湯シャンには適しているように思えます。
(まれに絹に含まれるセリシンというタンパク質にアレルギーを持っている方がいますが、フィブロインだけになったら大丈夫です….)
ただ、マザーハンド手袋の絹タイプもそうですが、綿タイプでも一双1000円近いのが弱点です。
(オーガニックではない綿タイプのものは若干安いですが…)
また、マザーハンド手袋はタオルのようなパイル地でつくられています。
絹タイプは比較的早く乾燥しますが、綿タイプは若干乾燥に時間がかかります。
そのため、梅雨の時期等、乾燥が間に合わなかった場合の換えも揃えようとしたら、ちょっと気になるお値段です。
普通の綿の手袋を湯シャン用に使おうと思えば使えなくはないですが、使用感をあげるための表面処理(柔軟剤等)が施されている可能性があるようです。
(ダイソーなどの100均にもありますし、10双分でも1000円以内です。絹糸タイプやオーガニックと書かれているものでも、100%未処理か記載されていないものは分からないです。)
マザーハンド手袋の綿タイプの弱点である乾燥のしにくさを解消するために、下記の薄手の手袋を使っても良いかもしれません。
ちなみに、マザーハンド手袋は(比較的手が小さい)女性向きなのに対して、こちらの薄手の手袋は薄手である程度伸びるので、それ程手が大きくない男性でも使えそうです。
(上記の絹タイプ手袋や今回ご紹介した綿手袋に関して、手袋の使用感や皮脂などの吸着など別記事で書いています。)
※絹手袋の使用感について。
⇒絹手袋の使用感は…
※薄手の綿手袋使った使用感について。
⇒使い心地のいい湯シャン用の綿手袋とは…
その他
手袋を使った洗い方の他に、洗い流しは、若干熱めのお湯で洗った方がフケ(垢)などが取れやすくなるようです。
(熱すぎると頭皮がかゆくなったりするので、お湯加減に気をつけてくださいね。)
洗い流すときに、手袋をはめた手で軽く髪の毛をとかしながら行うと、髪の毛の汚れが手袋について取れていきます(*1)。
お風呂に浸かった後に湯シャンを行うと、血行がよくなり、皮脂汚れやにおいがより取れやすくなります(*1)。
湯シャンが初めての方にとっては、手袋を使ったり、いろいろやることが多く面倒かと思われるかもしれません。
挫折しないために少しずつ方法を取り入れて、自分なりのやりやすい方法へ変えていってもいいかもしれないですね。
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参考文献:
*1)牛田専一郎 「皮膚科学に基づく本当に正しいスキンケア法「何もつけない」美肌術」 主婦と生活社 96-97
*2)ドクターセラムサイト「フィブロインとは」 http://www.dr-serum.com/fibroin/