非接触皮膚科学とはどのようなもの?
非接触皮膚科学とは…
肌の弱い人が皮膚の炎症などのトラブルの原因物質となる一次刺激性物質との接触を避ける生活習慣を送り、健康的な素肌を保持していくことを目的としたサイトがあります。
⇒非接触皮膚科学のサイトにリンクが飛びます。
このサイトは要するに、”化粧品やシャンプー、消臭剤などの皮膚トラブルが起きるもの”を断ち、素肌によい日常生活を送ることを推奨し、その方法を伝えています。
このサイトでは、界面活性剤は皮膚に炎症、しいてはシミやニキビの原因となる一次刺激性物質として使用を控えることを推奨しています。
突然、シャンプーをやめてしまうと、髪の毛の日常のお手入れが気になりますよね。
シャンプーを使う代わりに、洗髪前のブラッシングとシャワーでの丁寧な洗髪によるお湯洗い(いわゆる湯シャン)の方法が紹介されています。
(いきなりお湯洗いに抵抗ある方は、合成界面活性剤をしようしない小麦粉シャンプーの方法も紹介されています。)
その他、日常生活での手洗いについては界面活性剤である石けんを使う代わりにペーパータオルを使った方法を紹介されていたり、使っている洗濯洗剤についても一次刺激性物質を十分落とし、洗濯成分が残りにくい洗剤を使うようにと生活環境においても素肌に優しい生活を送る工夫がまとめられています。
また、これまで紹介されたサイトの内容をわかりやすくまとめた書籍も販売されています。
特にニキビケアは有効な様でニキビが改善された方の報告も沢山ありますし、なによりも高価な化粧品にお金をかけなくても素肌の維持ができるということは大変メリットが多いように思われます。
なによりも私自身が実践してみて、お風呂上がりに化粧品(化粧水、クリームなど..)を使わなくてもそれほど素肌維持には問題ないことが分かりましたし、他の方にも実践していただきたいと思うようになりました。
しかしながら、非接触皮膚科学の書籍では、化粧品を避けて健康的な肌を取り戻す生活習慣が記載されていますが、具体的にどれくらいで肌が改善できるのか…といった疑問もありますし(個人差もあるのでなかなか難しいと思いますが…)、非接触皮膚科学で肌に優しいとされている洗濯用洗剤でもある”トップクリアリキッド”は肌が敏感な方には若干厳しいという見解もあるようです。
(何事も完璧…というのは難しいです;^_^)
”トップクリアリキッド”というのは、非接触皮膚科学が皮膚が敏感な方にも推奨している洗濯洗剤で、洗濯物についた一次刺激性物質をあえて”界面活性剤”を使って落とすということで比較的キツイ陰イオン系の洗剤(アルカリ性の洗濯洗剤)になります。
それが残存していた場合、皮膚のダメージにつながるのでは?といったことや同時に配合されている成分も皮膚に影響があるのではないかといったご意見です。
同時に配合されている問題の成分というのは、香料やタンパク質などを分解する酵素で、残存していると皮膚にダメージを与えるのではないかと….
特に酵素の場合、微量でも皮膚の表面のタンパク質を分解して角質のバリアを低下させる恐れもありますし。
⇒批判的な参照ブログ:かずのすけさんのブログ:非接触皮膚科学推奨トップクリアリキッドの成分を見てみる
そういえども、使用している洗剤量や洗濯物の量によって変わりますが、すすぎの段階で洗剤の成分はかなり落ちます。
また、洗浄力の穏やかな界面活性剤になると汚れ落ちが悪くなりますし、皮膚表面には酵素(タンパク質)をさらに分解する酵素もあります。
(洗剤で使われているようなタンパク質分解酵素、脂質分解酵素が皮膚のタンパク質分解酵素でどれくらい分解できるかという文献があればよかったのですが…見つかりませんでした。)
過度に心配しなくても大丈夫だと思いますが、非接触皮膚科学関連の物販サイト”サウンドスタイル”には、香料フリー、酵素フリーのトップクリアリキッド類似品や香料フリーや酵素フリーの中性洗剤が販売されています。
(※トップクリアリッキッド類似品は、1リットル入っていますが、どこでも使われている界面活性剤成分なのに¥1500円もするのは、ちょっと高すぎるような気がします。あと、何故か??サンドスタイル中性洗剤販売ページにトップクリアリキッドと同じ陰イオン成分のポリオキシエチレンアルキル(12-14)スルホコハク酸二ナトリウムが記載されています。タイピングミス??)
⇒参照:サウンドスタイル酵素フリー トップクリアリキッド類似品 販売ページ
上記のトップクリアリキッドを使うのが気になる方や、中性洗剤を使いたい方はこちらをチェックしてみてもいいかもしれないです。
洗浄力は陰イオン系界面活性剤よりも落ちますが、肌の弱い方には中性洗剤の方をおすすめします(陰イオン界面活性剤よりも肌刺激が少なくないものですし、普段使っている分にはそれほど汚れ落ちが悪い感じはしないです)。
話は戻りますが、薦められているトップクリアリキッドは他社製品と比べると比較的配合がシンプルで洗浄力が高い陰イオン界面活性剤の中では肌に影響があるものが少ないかと…
なにはともあれ、肌を悪化させる原因となる様々なものを避ける生活の工夫や考え方は参考になるサイトです。
確かに原因物質をさけたら肌は改善の方向に向かうので、肌が弱い方は試しても価値はあるのではないでしょうか。
宇津木式スキンケアとどう違うの?
化粧水・乳液等の化粧品やシャンプーを使わない非接触皮膚科学のサイトとよく似たシンプルケアを提唱している宇津木龍一氏の宇津木式スキンケアの方法があります。
宇津木式の場合は、化粧のときには石けん(純石けん)を使うというように、石けんを使うことを推奨していますが、非接触皮膚科学の方法では、化粧をした場合でも石けん(純石けん)を使用しません。
宇津木式と非接触皮膚科学の違いは、エコ肌生活記(宇津木式スキンケアVS非接触皮膚科学)の比較表で確認できます。
ちなみに石けんはアルカリ性の界面活性剤になりますが、最終的に時間が経てば、皮膚から分泌される皮脂成分によって、皮膚表面の保護機能やpHが元通りになると言われています。
(参照:皮膚表面から皮脂が分泌)
また、石けん成分単一の純石けんを利用すれば、皮膚に影響を与える不純物をなるべく減らすことができると考えられています。
(純石けんと言っても石けんに使用されている油脂原料の種類によって、肌への影響は変わります。肌タイプによる石けんってあるの? を参照)
生分解性も高く、石けんは比較的皮膚に浸透しにくい性質があるので(皮膚の浸透について。石けんのススメを参照)、石けんは全然問題ないものだと思ってしまいがちですが、バリア機能が弱り切った皮膚においては、石けんのタンパク質の変性作用や脱脂作用よって、皮膚に炎症を起こさせる一次刺激性物質に変わる可能性が大いにあります。
また、石けんは様々な界面活性剤の種類のうち、比較的タンパク質の変性作用が強い陰イオン界面活性剤になります。
そのような性質を考えたら、石けんは特別に身体に優しい洗浄剤ではないかなと…
たまに化粧を落とすときに石けんを使ったり、汚れが落ちないときに石けんを使う程度ならば影響は少ないのでいいかもしれませんね。
なので、宇津木式よりも私自身は非接触皮膚科学の方をおすすめします。
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