界面活性剤ってやっぱり必要ないものなの?
私自身、非接触皮膚科学で紹介されているお湯洗いだけを実践してきました。
http://hisesshoku-derm.com/contents/style/nanimo.php
お湯洗いとは、40度前後のお湯だけで、頭、体などを洗う方法になります。
実践してみて、確かに
・体の痒みがなくなった
・意外と体臭はしない
・化粧水はそれほど必要と感じない
・お金がかからない
などたくさんメリットがありました。
実践してみたことをブログにも書いています。
↓
http://wp.me/p7522K-3g
大昔、界面活性剤がなかった時代もあったわけで、そもそも人間にとって化粧品は要らないものだと思ってきました。
ところが、お湯洗いだけでは洗浄が不十分で、体についたいわゆる”汚れ”が落ちないという報告があります。
石けんとのダイアローグ(補稿更新中)Anri krand くらんど さんのHPからの引用になりますが、
さて基本的に洗浄の対象になる皮膚上の成分ですが、
まず皮膚表面に張りついている一日一層落屑するといわれる古い角質です。
つぎに毛穴のなかの皮脂腺から分泌された油脂・脂肪酸・ロウ・ステロールエステル類・スクワレン・その他の炭化水素類・コレステロール、汗腺から分泌された無機塩類・乳酸・尿素・重炭酸など、外から付着して きた灰分・塩類・塵芥・煤煙・鉱油など、さらに毛孔・汗孔・皮膚表面に棲息する常在 菌・微生物などです。ちなみに湯水であらい流される物質は、汗の成分・塩類・老廃角質・その他の垢成分 のみで、皮脂成分・鉱油・塵芥などの多くは湯水洗いでは落せず、常在菌・微生物・そ の他の細菌も取れません。また人によって常在菌並みに存在する黄色ブドウ球菌も除去できません(*1)。
とあるようにお湯洗いだけでは不十分なことも多いです。
石けんなどを含めた界面活性剤を使わない私でも、家で”墨汁”を扱っていた時に汚れたときや泥など汚れが酷いときは石けんだったり、ハンドソープなどのような界面活性剤を使っています。
(ちなみに、google検索で検索したところ、界面活性剤と石けんの関係を調べていらっしゃる方もおられれているみたいですが、石けんは界面活性剤の一種になります。)
手が汚れたときには、何かしら使わないと落ちないのは事実です。
なので、お湯洗いを実践はしているものの、界面活性剤を使ってはいます。
手肌の洗浄剤として使う化粧品以外にも、洗剤は台所などでは、界面活性剤は欠かせない存在となっています。
食器を洗ったり、洗濯をする際には必ずといっていい程、界面活性剤は使います。
洗濯石けんというのはありますが、石けんは、台所や洗濯ではあまりお見かけしないですよね。
石けんだと水中の金属イオンと結合して”石けんカス”というものをつくってしまって、洗浄能力が落ちてしまうこともありますし、何よりも固体だと台所では使い勝手が悪いです。
また、置かれたままになった固形石けんは微生物が繁殖しやすく、不衛生です。
油汚れも落ちやすいというのもあって、食器の洗浄剤の主流は液体状の中性洗剤になっています。
使う場面によって液体の界面活性剤が主流の場所は多いですが、古来からいちばん身近で手に入りやすい界面活性剤と言ったら今でも石けんは間違いないでし、今後も廃れるものではないかと思います。
それは、石けんにはメリットがいっぱいあるからです。
数百円と安く手に入れることができますし、水(水道水など日常に使う水)に溶けてもバクテリアによって石けんの脂肪酸部分が分解されて、体にも残分が残らず、環境に優しいということがあります(*2)。
仮に体に入っても(飲み込んだとしても)、毒性が極めて少なく安全なものになります。
(石けんの毒性は、ラットの半致死量LD50が10g/1kgというデータがあります。あくまで目安ですが、これをそのまま人に当てはめた場合、60kgの人が、600gの石けんを取り込んだとしても生きていることになります。かなり毒性が低いものではないでしょうか。*3 参考文献 かずのすけ 自分史上最高の美肌づくりから )
また、一時期、界面活性剤は皮膚から吸収される毒物、”経費毒”になるという噂があったようですが、そもそも何層にも重なった皮膚の構造上ほとんど入り込めないので、問題ないかと思います。
石鹸は泡立ちやすく汚れ落ちもかなりいいほうですし、なるべく手荒や皮膚刺激を起きないような対策や工夫を行っていけば、石けんは有効に活用できるものになるかと思います。
石けんの手荒れ対策について
石けんはアルカリ性の陰イオン界面活性剤で、今流行りのアミノ酸系のものと比べて洗浄力が強いのが弱点です。
なので、使い方の工夫としては次の二点に気をつければ、肌荒れを防ぐことができます。
- 短時間で使用する
- 薄い濃度で使用する
あと、
・ 無香料の単純な純石けん(”アルカリ性”)
を使用すれば、香料が苦手な方の場合や香料アレルギーをお持ちの方でも安全に使えます。
(さすがにもとから重篤な皮膚疾患ある方は、使わないほうがいいかもしれないですが…)
次回、さらに使い方について細かくみていきます!
⇒次回:石けんって危いもの?石けんを洗顔などで扱うには。 〜石けんのススメ3〜
参考文献
*1 石けんとのダイアローグ(補稿更新中)
Anri krand くらんど
http://www.sekkengaku.com/dia/jakusansei.html#s3-1
*2 wikiペディア 石鹸より
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%9F%B3%E9%B9%B8
*3 間違いだらけの化粧品選び 自分史上最高の美肌づくり (リンダパブリッシャーズの本)
間違いだらけの化粧品選び 自分史上最高の美肌づくり (リンダパブリッシャーズの本)
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