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〜石鹸は薄い濃度で〜

石鹸を使用するならば、注意することとして、

・ 短時間で使用する
・ 薄い濃度で使用する

の二点があり、

使用するものとしては、

・ 無香料の単純な純石鹸(”アルカリ性”)
を使用する

ということをご紹介させていたただいております。

※内容は重複した部分がありますが、
過去内容 石鹸のススメ1〜4
石鹸のススメ
石鹸のススメ2
石鹸のススメ3
石鹸のススメ4
石鹸のススメ5

前回の石鹸のススメ5では、石鹸は”薄い濃度”(”適切な濃度”)を心がけた方がいいことをお伝えしました。

石鹸には臨界ミセル濃度といって、汚れを落とす”ミセル”という状態になるためには、ある一定の濃度が必要です。

しかし、その濃度は、かなり薄くても大丈夫であることを報告いたしました(石鹸で0.13%、合成界面活性剤に至っては0.001%)。

薄ければ薄いほど、当然界面活性剤が皮膚に吸着し、浸透するリスクが減るので、”薄い濃度”を使うようにという内容でした。

〜石鹸って…実はアルカリ性がいいのです〜

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石鹸は、天然由来の”ナチュラル”な成分と記載されているサイトをよく見ます。

実は、石鹸は…いわゆる化学合成品なのです。

植物性の油や動物性の脂肪に水酸化ナトリウム(苛性ソーダ)などを加えて”鹼化(けん化)”させたものが、石鹸”となります(作り方には、他に中和法というものもあるようです*1)。

単純に成分がそれだけでできているものを”純石鹸”とよんでいるようです。

この脂肪と強アルカリがついて脂肪酸塩というものになり、アルカリ性の性質を持ちます。

家庭用の洗濯洗剤は、アルカリ性ですよね。

アルカリ性であると”タンパク質が変性”するので、衣類に付着した垢などが落ちやすくなるからです。

”変性”すると聞くと、タンパク質が豊富な皮膚に石鹸をつけるのは良くない感じがします。

ところが、”石鹸が意外と安全であるという説”があります(*2)。

それは、”石鹸がアルカリ性”であり、他の界面活性剤よりも皮膚表面に吸着しにくい性質のためだそうです。

皮膚に吸着しにくいとなると、皮膚バリアの破壊は軽減されます。

石鹸はなぜ皮膚に吸着しにくいの?

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石鹸は、皮膚にあるタンパク質がpHが比較的高い状態(アルカリ性)になると吸着しにくくなるためです。

人の皮膚表面には、ケラチンタンパク質が豊富に存在します。

髪の毛のケラチンと皮膚表面のケラチンは、若干組成は違いますがタンパク質というものです。

タンパク質はアミノ酸から出来上がっています。

生体で作られるアミノ酸は20種類と決まっており、アミノ酸の組み合わせによって様々なタンパク質が作られます。

アミノ酸は周囲のpH環境(酸性〜アルカリ性の性質の度合い)によって、陰イオンをだしたり、陽イオンを出したりする性質があります(イオンを出すことを”解離”といいます)。

ちなみに、pHの説明は石鹸百科にわかりやすくまとめられています(*2)。

どのアミノ酸も、陽イオンであるアミノ基(NH3+)、陰イオンであるカルボキシル基(COO-)を持っています。

このアミノ基(NH3+)とカルボキシル基ですが、pHによってアミノ酸から出てくる割合が変わってきます(専門用語で、出てくることを解離といいます)。

つまりpHの変動によって、アミノ基(NH3+)が解離が多くなったり(反対にカルボキシル基(COO-)が少なくなります)、逆にカルボキシル基(COO-)が解離が多くなったります(こちらも反対にアミノ基(NH3+)が少なくなる)。

pHを変えていくと見かけ上、COO−とアミノ基(NH3+)の量が変わらない状態になります。
この状態のことを”等電点”と言います。

基本的に等電点よりもpHが高く(アルカリ側)なるとカルボキシル基(COOー)を解離し、pHが低く(酸性側)なるとアミノ基(NH3+)を解離します。
ちなみに、人の角質層の等電点のpHは、4.5〜6.5だと言われています(*2)。

石鹸のpHは10前後となります(*3)。これを水などに溶解した場合、陰イオンを解離します。
(石鹸のpHですが、実際に使うときはかなり薄い濃度で使うので、pHはもう少し低くなると思います)。

人の皮膚表面においては、pHが4.5〜6.5以上(アルカリ側)になるとカルボキシル基(COOー)を出します。

石鹸から解離されるのは”陰イオン”、皮膚表面から解離されるカルボキシル基(COOー)も”陰イオン”になります。
陽イオン(+)と陰イオン(−)といった異なる電荷をもつものは、相互作用し吸着しやすくなる性質をもちます(この時の力をクーロン力というそうです)。
ところが、石鹸と皮膚の場合は、どちらも”陰イオン”になるため、吸着しにくくなるのです(*4)。

脂肪酸と金属石けん(石鹸カス)がわずかに残ることがありますが、皮膚上の微生物によって脂肪酸とグリセリンに分解されます。

あと、純石鹸を進める理由としては、”単純に石鹸”だけの成分だけの配合になるからです。
これまで化粧品トラブルが全く無い方には問題がありませんが、他の配合による皮膚のダメージを避けるためです。

化粧品成分は基本的に肌へのリスクは少ないものとなっておりますが、石鹸と配合されたときにその他の成分が一緒に吸着し、皮膚トラブルを招く可能性が出てきます。

できるだけトラブルをさせるためにも、単純な成分、石鹸で言えば、”純石鹸”をおすすめします。

 

でもなぜか石鹸を使うと、かゆいんだよな。
素直に使えない。
そういう方もいます。
なぜでしょうか。

参考文献

*1 石鹸百科 「石鹸の製造方法(1) 鹸化法と中和法」
http://www.live-science.com/honkan/soap/soapmanufact02.html

*2石鹸百科「酸性・中性・アルカリ性って?pHって?」
http://www.live-science.com/honkan/basic/chishiki02.html

*3 ちかかね皮膚科 「皮膚へのアルカリの影響」
http://www.e-skin.net/v/SP/Soap-Base.htm

*4 石けんとのダイアローグ(補稿更新中)
Anri krand くらんど
http://www.sekkengaku.com/dia/jakusansei.html#s3-1

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