ヘアーサイクルの制御が、
育毛のターゲットになりうる例として、
よく知られている育毛剤成分
ミノキシジル(商品名、リアップ)
があります。
ミノキシジルは、
毛包(毛の組織)にある毛乳頭細胞の
特定の部分(受容体)に結合すると、
細胞を活性化させる物質を出します。
活性化させる物質というのは、
増殖因子、(または、成長因子
growth factor)と
いうものです
(関与する因子には、FGF-7等)。
その後、成長因子のシグナルを受け
取った毛母細胞は、細胞分裂・
増殖が活発となり、
毛(毛幹)をつくるようになります。
(決定的な作用機構は、不明です。
育毛に関与する作用の一部を
紹介してます!)
実際に、サル(ベニガオザル)を
使った試験で、
ヘアーサイクルのうち、
成長期(髪の毛が作られる期間)が
延長したこと
が報告されています。
(しかも、脱毛部位にて。)
成長期が延長した効果を確認・
測定することが
人においてなかなか難しいため、
代替策で対応しているようです。
実際に活用されやすい例を
次回報告いたします。
参考文献:
毛の悩みに応える皮膚科診療-毛髪最前線