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石鹸には欠点があります

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石鹸にはよいところだけではなく、危険な部分があることを前回お伝えしました。
石鹸のすすめ8

固形石鹸の場合では、”水酸化ナトリウム(苛性ソーダ)”を原料で使います。
特に手作り石鹸では、石鹸の反応で使われない水酸化ナトリウム分が多くなる傾向があるようです。お肌の弱い方には刺激が強くなるので、様子をみてお使いください。

今回は石鹸の苦手なことです。

石鹸の苦手なこと

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1. ミネラル分が多いところが苦手です。

石鹸が水中でミネラル分(ナトリウム、カリウム、マグネシウム...といった金属を含有する成分)と出会うと、”石鹸カス”ができてしまいます。

特に温泉地によくある鉱泉(硬水)では、ミネラル分が豊富の場合が多く、石鹸の洗浄成分(脂肪酸部分)がミネラル分と結合してしまうため、泡立たなくなってしまいます。

泡立たない場合はどうするかというと、ミネラル分が結合しにくくするためにアルカリ剤、キレート剤(エデト酸塩)等を添加したりします。

ちなみに、キレート剤は市販の製品によく配合されている成分になります。

アルカリ性剤を入れると洗浄力が高まりますが、お肌に影響があるので、主に洗濯石鹸として使われます。

また、比較的ミネラル分に強いといわれるヤシ油石鹸(ココナッツ石鹸)を利用するとミネラル分に比較的作用されずに泡立たせることができます(*1)。

ヤシ油石鹸単体のものもありますが、基本的に市販のものはステアリン酸(牛脂由来の脂肪酸)などと配合して泡立ちや使い心地などが調整されています。

ところで、ヤシ油に含まれているラウリル酸石鹸は石鹸の脂肪酸の中でも皮膚刺激が強い成分だといわれています(*2)。

お肌が弱い方や気になる方はヤシ油成分の石鹸を避けたほうがいいかもしれません。

2. 酸性が苦手です。

石鹸は動植物の脂肪と水酸化ナトリウム等の強アルカリでつくられ、アルカリ性の性質を持ちます。

ところが酸性のものがくると、中和されて泡立たなくなります(*1)。

これを利用したものは、石鹸シャンプー後のリンスです。
リンスの主体成分は、酸性のクエン酸等になります。クエン酸の洗浄により、アルカリ性の石鹸成分が中和され、髪の毛の内部の成分が溶出するのを抑えます。

3.冷水が苦手です

石鹸は油脂由来の”脂肪酸”というものとアルカリ(水酸化ナトリウム)を原料として作られます。
脂肪酸の構成成分は、”炭素”、”水素”と”酸素”になります。
石鹸に使われている原料の種類によって、炭素の数が変わってきます。

よく使われている脂肪酸は、
ラウリン酸(C12)、ミリスチン酸(C14)、
パルミチン酸(C16)、ステアリン酸(C18) 等になります。
( )の中は、炭素の数。

先ほどご紹介させていただいたヤシ油石鹸の脂肪酸部分は、”ラウリン酸”といって炭素の数が12個のものになります。

炭素が12個のラウリン酸は使われているヤシ油石鹸は、比較的水でも泡立つとされています。
ところが、牛脂によく含まれているステアリン酸(炭素18)原料の石鹸は、水(冷水)では溶けにくい性質があります(お風呂場などお湯では問題ないのですが…)。

傾向として、炭素数が少ない場合は冷水でもよく溶け、反対に炭素数が多くなると溶けにくくなる傾向があります(石鹸自体の性質ではありませんが、原料のラウリン酸の融点(溶ける温度)は約44℃に対して、ステアリン酸の融点は約70℃になります。)。

ちなみに、皮膚への影響は炭素数が小さいほど、刺激が大きくなる性質があります(*5, *6)。

参考文献
*1) 石鹸百科事典「これだけは知っておきたい石鹸の特性」
http://www.live-science.com/honkan/soap/soapbasic01.html
(2016-05-30参照)

*2) くまぐま☆なちゅ
手作り石けんとクラフト、ときどき草花日和
http://kumaguma-soap.blog.so-net.ne.jp/2008-12-16

(2016-05-30参照)

*3)ラウリン酸 ウィキペディア
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%A9%E3%82%A6%E3%83%AA%E3%83%B3%E9%85%B8

*4)ステアリン酸 ウィキペディア
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B9%E3%83%86%E3%82%A2%E3%83%AA%E3%83%B3%E9%85%B8

*5)非接触皮膚科学(2010)「第232号 満を持して?『脂肪酸と炭素数』の秘密」3
http://hisesshoku-derm.com/archives/2010/04/232.php
(2016-05-30参照)

*6)非接触皮膚科学 (2010)「脂肪酸の組成と石鹸の性質」
http://hisesshoku-derm.com/archives/2010/04/fattyacid.php
(2016-05-30参照)

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